東京での救急患者の受け入れ拒否の問題は、制度設計の不良が原因

機械などのハードウェアやソフトウェア(ここではコンピュータの)の設計が悪いとシステムによっては人を殺してしまうが、法律などの制度の設計が悪いと同じく人を殺してしまう。

設計不良が影響する範囲としては、制度設計の方がハードウェアやソフトウェアの設計よりも広いのに、逆にペナルティについては制度設計不良の場合は少ないかまったくない。

例えば、ハンドルが取れてしまう自動車をユーザに販売してしまった場合は、リコールする義務やそれを行わない場合は罰せられるが、結果的に救急患者が複数の病院間でたらい回しになる制度を設計し、その制度を運用していても罰せられない。

制度設計の不良に対する罰則や牽制を行える機関がないと、設計不良はなかなか減らないのは当然だと思う。

解決方法として、司法に訴えるのは、解決までの期間を考えると最終手段としなくてはいけない。

救急患者の受け入れ拒否の問題に戻ると、そもそも、結果的に拒否した病院にメリットがある状況を制度が作ってしまっている点に大きな問題がある。そして、その制度を作っている行政側のとても大きな責任があり、そもそもそういう制度を作っている行政には何らかのペナルティを与える必要がある。

牽制機関のウロボロス構造を完成させないと制度設計不良はなくならない。